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2007年10月30日 (火)

Kc3a0047 写真の中央、函もカバーもない古びた本。タイトルが見えるでしょうか。『作詩入門』とあります。昭和11年発行のこの本、何でもない本に見えますが、著者には北原白秋や萩原朔太郎、高村光太郎、西條八十といったビッグな名が連なっています。もしこんな講師陣の講義があるなら、受けてみたいものです。私は詩をやりませんが、この本は読んでみたいと思いました。最初に登場する白秋が、はじめにこう書いています。「(前略)詩歌には詩歌の道、文章には文章の道といふものが、おのづからにして無ければならぬことを深く考へる」と。道、というものがいかなるものなのか、気になってしまいます。

 おそらく、古書の道というものもあるのでしょう。古書店は全国にあまたありますが、まったく同じ趣味、同じ考え、同じやり方の人はおそらくいません。それは、古書の世界というものがあまりに広く、深いからです。想像してみてください。人類の歴史で、これまでにどれだけの量の書物が生まれたでしょう。その、古書という果てのない世界のどこに住むかは、まったく店主の自由です。にぎやかな場所に住む人もいれば、誰も寄りつかないような場所を好む人もいます。万人受けする古書店があり、あまりにマニアックな古書店があります。しかし、すべての店が古書という世界の住民です。古書の道というものがあるとすれば、それは自らの趣味に任せて知識を磨き、選んだ場所にしっかりと根を下ろすことかもしれません。それを忘れ、商売の面白さに魅せられ過ぎては道をはずれる気がします。自戒を込めて、書き残しておきます。

 今日も熊野町は曇り。ぱっとしない天気です。体調は戻りつつありますが、万全を期して今夜もランニングは休み。日数を考えると、あと1、2回しか走れそうにありません。本番で影響が出ませんように……。

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