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2006年5月30日 (火)

本好きに悪い人は……

 インターネットや電話などでご注文をいただいたとき、当店ではお代金は原則として商品発送後の「後払い」で頂戴しています。決済方法は書店によってまちまちで、すべて先払いのお店、代金引換のお店、Amazonのようにクレジットカード決済のお店などさまざまですが、多くの古書店が参加しているサイト「日本の古本屋」では、当店のような後払いが主流のようです。

 お客様にとっては、すぐに本が届き、多くの場合、振替用紙などが同封してある「後払い」は便利と思うのですが、書店側にとって問題となるのが「不払い」です。本を送ったは良いが、いつまで経っても代金をいただけない……このようなトラブルが残念ながらあとを絶ちません。何とかお支払いいただこうと勇気を出して電話をかけてみれば不通、督促の郵便を出しても反応なし。こうなると、なすすべがありません。先日「日本の古本屋」で大規模な不払い事件が発生しました。あるお客様が各地の古書店に一斉に注文をし、すべて代金を支払わず、被害は数十軒以上、金額にして数十万円以上というものです。広島の組合でも度々話題となり、あるお店は数万円、当店も少額ながら被害に遭いました。

 本好きに悪い人はいない……そう頑なに信じているわけではありません。本を少しでも早くお客様のもとへお届けしたい、とわずかな不安を隠しつつ本を送り出しているのは私だけではないはずです。表現がおおげさかもしれませんが、店を旅立つ本が、失礼ながらそのようなお客様のところへ行ってしまうのは店主としてつらいのです。前記の件を境に、いくつかの古書店は先払いを選択するようになりました。ごく一部の心ない方の行動によって、古書店とお客様の信頼関係が揺らいでしまうことは残念です。「本をすぐに送っていただき、うれしかったです」という声がある限り、当店では後払いを続けたいと考えていますが、実際にお客様がどのようにお考えなのかを調査したことはありません。逆に先払いのほうが買いやすいのか、それとも後払いのほうが便利なのか、ご意見など頂戴できれば幸いです。

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コメント

つい最近から貴店のブログを拝見しております。
わたしはまだ、貴店では注文したことはありませんが、日本の古本屋やスーパー源氏などでよく書籍を購入しております。
私自身は、後払いの場合でも書籍と振替用紙が手元に届いたら、落丁などがないかをチェックしてなるべくその日に料金を振り込むよう心がけております。が、料金を払わない不良ユーザーがそんなに多いのであれば、書店様の利益を尊重し先払いにするのもやむなしかと思います。買う側としましては、最初にネットで本を購入する場合、先払いだと「ちゃんと書籍が送られてくるのか?」という不安がないとはいえませんが、実際には私自身はそんなトラブルに遭遇したことはありませんし、先払いだから不便だとか不安などとは目下、感じておりません。

投稿: サンフレッチェlove | 2006年5月30日 (火) 20時10分

サンフレッチェlove様、コメントありがとうございます。また当ブログをご覧いただきありがとうございます。

代金を先に払ったのに本が届かない、では論外ですが、古本という商品の性質上、届いてみれば状態が……というような経験はおありでないでしょうか? 無論そういうことがないよう、状態についてはできるだけわかりやすいよう記述しているつもりですが、状態についてのトラブルを避けるためには後払いのほうが良いのかなあとも思います。

先払いでもOKとのご意見、ありがとうございます。参考にさせていただきます。

投稿: 神鳥大悟 | 2006年5月30日 (火) 20時50分

こんばんは
私の感想もお伝えします。
私は初めての注文者は先払いでお願いし、二回目以降は発送後の後払いでOK、というのも何店か経験しました。
でも、そうすると顧客管理が大変だし、完璧な対策はないですよね。
私は神鳥書店さんから一冊購入しましたが、後払いですぐ発送していただけて、又メールで迅速にご連絡いただけたこと、とても嬉しかったです。でも、そういう良心的なお店が被害を被るのはお客側もつらいです。
先払いでも処理を迅速にしていただければ構わないと思います。
信頼できるネットショップかどうか判断するのも、利用する者nの役割ですし。
又、どうしても緊急に入手したい方は直接お電話して交渉する等、情熱かけるとおもいますから。

投稿: | 2006年5月30日 (火) 22時52分

失礼しました。不慣れでオペミスし、上記のコメントいきなり送信になってしまいました。ごめんなさい。

投稿: mopira | 2006年5月30日 (火) 22時55分

mopira様、コメントありがとうございます。当店は3年前より本格的にネット販売をしておりますが、不払いの被害はこの間2件だけです。つまり大多数のお客様は後払いにもかかわらずとても良心的です。本当に感謝しております。

当店ではお支払い手段として郵便振替とジャパンネット銀行、広島銀行を用意しております。郵便振替は手数料が割安ですが、通帳などがないため、ご入金を当店が確認できるまで2、3日かかるのがネックです(先払いには不向きです)。お支払い手段についてご意見、ご要望などがありましたら、ぜひお知らせください。参考にさせていただきます。

投稿: 神鳥大悟 | 2006年5月31日 (水) 00時16分

はじめまして。静岡の寅の子文庫と申します。
神鳥さんのような店舗を持つのが夢の、オンライン古書店です。当店でも稀に未払いが起きますが、支払いの後先については本当に迷うところです。買う側にしてみれば後払いのほうが何かと買い安いでしょうし、売る側では先に代金を回収すれば先ずトラブルは起きないと考えます。

当店では先頃、注文確認のご案内文に、お支払いについてのお約束事を盛り込んで、万一、未払いになった場合の、こちらの対処に同意を以っての返信を正式受注、という形に改めました。何やら物騒な感じが致しますが、その後、ご注文される方もキチンと丁寧なコメントをつけて返信される方がほとんどで、以前にもまして商品を安心して発送することが出来るようになりました。

僭越ながら、ひと言コメント申し上げました。

投稿: 寅の子文庫 | 2006年5月31日 (水) 10時52分

寅の子文庫様、コメントありがとうございます。サイトとブログを拝見しました。いかにもセンスのあるデザインと丁寧なつくりに感服いたしました。とくにサイトのほうは「こうありたい」と思わせるつくりで憧れます。

返信というかたちでワンクッションおくのは、買う側にとっても売る側にとっても安心できる方法ですね。この場合、発送が遅れてしまうのがネックですが、確認なしにいきなり送りつけるのもどうかと思うこともあります。私はインターネットでものを買うときは、やはりスピードを期待しますので、即発送の方法を選択していますが、寅の子文庫様の方法が現状ベストかなとも思います。参考にさせていただきます。ありがとうございました。

投稿: 神鳥大悟 | 2006年5月31日 (水) 11時22分

そうだろうな、そういうこともあるのだろうな。ネット古書店で注文し始めた頃、私は後払いの店を選び、注文しておりました。「現物を見てみるまでは」と「送られてこないのでは」という気持ちがあったのは確かです。送られてくると、一両日中に郵便局へ出かけるようにしたため郵便局員と親しくなるというおまけまでつきましたが。ただ、ネット古書店の利用は、①幾分かでも安く②すぐにでも欲しい、読みたい③絶版や品切れなどと言う理由が主で、特に②の場合は、後払いが救われます。中には、振り込み書をファックスでというのも有りましたが、確かに手間ではありました。最近、前払いが増加しているし、公共の図書館などからの盗難の問題などが出ておりましたので、そういう人間もいるということで、「早く送りたいのは山々なのだが~」という古書店の立場も充分に理解できました。
ただ私の場合、確率的に10%程度なのですが、体裁の悪いとか線を至る所に引いた本など、注記なしだったのに送られてくるということがありました。送り返すのも面倒だし・・と思い、振り込みにいきました。ただ二度と、その店には注文しませんでした。
読みたい人があり、その人たちに答えたいという、本来的な古書店の気持ちがある限り、「古書の文化」が守られるとの思いも無くはないのですが、世の中あまりに「私利私欲で動く時代」になってきているので一般的に言い切ることが出来なくなっているのが、悲しいですね。
図書館も、ベストセラーになっている本を貸し出す「レンタル本の店」になっている状況です。やるせないですね。
とにかく、少しぐらい価格の差はあっても、神鳥書店を選ぶことになるだろうなということで、偶然見たプログへの返信と致します。

投稿: shinta.h | 2006年6月 7日 (水) 10時43分

shinta.h様、コメントありがとうございます。当ブログにお立ち寄りいただきありがとうございます。たいしたことは書けませんが「継続は力なり」をモットーに書いていきたいと思いますので、またお立ち寄りいただければ幸いです。

先払いの場合、shinta.h様が経験されたように「不良品」のトラブルはあとをたたないといいます。古書という商品の性質上、例えばどこまでが「美品」で、どこまでが「少し汚れ」なのかは主観の問題で難しい面は確かにあります。しかし代金を先に払い、送られてきたものが「不良品」では、shinta.h様のように「この店からは二度と買わない」と思われるのは当然でしょう。私はそれが重なることによって「ネットで古書は買えない」とお客様に感じさせてしまうことを心配します。

少しでも安く、すぐに欲しい、絶版のものが手に入る……ご指摘の通り、ネットはこれらニーズに古書店が応えることを可能としました。商売とは別に、自分が集めた本を、それを求める「全国」のお客様のもとへお届けできることこそ、この仕事の醍醐味だと私は思っています。もしネットがなければ面白みは損なわれるでしょう。顔が見えないお取引だからこそ信頼は宝。当店が後払いを選択している大きな理由です。

投稿: 神鳥大悟 | 2006年6月 7日 (水) 12時37分

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